GA4になって起きた変化とは？

7月になり、早いもので2023年も折り返しですね。

（最近そうめんの美味しい食べ方に出会って、さっそく史上最高の夏になりそうな予感がしています）

7月と言えば、Google Analytics（GA）の新バージョン、通称：GA4移行への大きな節目になる月です。

※これまで使用していたバージョンをユニバーサルアナリティクス（UA）と呼びます

引用：https://ayudante.jp/column/2022-03-17/15-30/

このアナウンス自体は数ヶ月からありましたし、「よく分からないけど、大きく仕様が変わるらしい」という認識は皆さんおありだと思います。

引き続きしばらくUAの閲覧はできますが、その内それもできなくなってしまうので
これからGA4に触れてみようと思われている方もいらっしゃるタイミングでしょうか。

私もまさにその1人ですが、実際に運用中の案件でUAとGA4を見比べる中で「？」と感じるポイントが多々ありましたので、そのいくつかを共有したいと思います。

UAとGA4って何が変わったの？

あらゆる面で大きく異なりますが、最大の違いは「データの計測方法」です。

簡単に言えば、

UAはセッション単位（サイト視点）、GA4＝イベント単位（ユーザー視点）で計測

よく聞く「セッション」という言葉ひとつ取ってみても。実は認識を改めないといけません。
GA4ではセッション自体も1つのイベントとしてカウントされるため、同じセッションであっても
両者で概念とカウントの方法が異なるので数値がまったく異なります。（※上図参照）

実際に見てみた

このデータは、とあるFacebook案件でクリエイティヴ別の遷移率を見るために同期間でそれぞれから引っ張ってきたデータです。

概念が異なるので、セッションは先ほどの説明通り数値が違います。
もう一つ、同じ言葉でありながらUAとGA4で変わってくるのが「コンバージョン」です。
数が全然違いますよね。（79と94）

なのでコンバージョンは「GA4の方が多くカウントされる」傾向があります。
※UAと同じように見る方法も存在しますが今回は割愛します。

へーUAとGA4では計測方法がそもそも違うし、「セッション」も「コンバージョン」も概念が違うんだね～、という話だけでも覚えてもらえたら今回は嬉しいのですが！
そのせいで振り回された点もついでに共有します。

今回のデータはそもそも、FBで記事配信をしているのでクリエイティヴ別の本サイト遷移率（＝リンククリックのCVR）を確認したい、という目的で眺めていたものです。

つまりCVRを見比べたいのですが…UAは簡単でした。
CV÷セッションで算出されている、そのままのCVRを見ればOKです。

それがGA4では、「セッションのコンバージョン率」と「ユーザーコンバージョン率」というものに分けて表記されるようになりました。他にそれらしい項目も出せないし、分母になる項目がセッションとユーザーなんでしょう、と思って試しに自分でも計算してみると…全然違う結果になってしまいました。

誤差の範疇を超えた差異です。
こういう時は大体、認識が間違っています。

GA4には探索レポートという機能がありまして、そこで色々なデータを細かく組み合わせたり切り口を変えてみたりすることができます。

そこをいじっていると、こんなデータを引っ張ることができました。

これは、クリエイティヴ別に「コンバージョンと、コンバージョンに絡んだセッションとユーザーの数」を表記している状態です。

つまり、分子にすべきはCVではなくて「獲得に絡んだセッション」「獲得に絡んだユーザー」で、

79（獲得に絡んだセッション）÷276（すべてのセッション）＝28.62％　⇒　表と一致！
72（獲得に絡んだユーザー）÷238（すべてのユーザー）＝30.25％　⇒　表と一致！

すっきりしました。気付くまで２日かかりました。

じゃあ、UAってそもそもどういう算出方法だったの？と思って改めて見てみると

79（CV）÷273（セッション）＝28.94%　という計算ですが、

今回CV＝リンククリックというGA4的に言えばイベントに該当するので、（イベント）÷（セッション）という歪な計算をしていたことになります。サッカーボールでバスケをしていた、みたいな感じです。（頭が痛くなってきましたね）

こういう不透明な部分がまだまだ多いGA4ですが、日々アップデートも進んでいます。
大きな変化の節目にあるこの7月は特に、今回の共有以外でも考え方や見方を改めないといけない場面に多々遭遇すると思います。
ですが、GA4に早く慣れて扱い方を身に付けたいのであれば、実際に手を動かしていくことが一番だと感じました。

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